東急と東京都町田市が共同で進める「南町田拠点創出まちづくりプロジェクト」は、駅、駅前ならびに中央街区の商業施設、隣接する鶴間公園を一体的に再整備するスケールの大きな再開発事業です。鉄道駅に都市公園と商業施設が隣接する地域資源を活かした南町田グランベリーパークは、2019年11月に待望の「まちびらき」を迎えました。

提供元:町田市・東急株式会社 撮影:株式会社ミヤガワ
工事件名
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- 南町田プロジェクト商業施設新設工事(中央敷地)JV
(東急・鉄建・京王・東急リニューアルJV) - (仮称)南町田プロジェクト区画整理事業工事(中央敷地内)
- 南町田プロジェクト商業施設A2工事
- 南町田プロジェクト商業施設新築工事(駅前敷地)
- (仮称)南町田プロジェクト街区間デッキ架替工事
- 南町田プロジェクト シネコン棟(オアシス棟)改修工事
(以上 設計・監理は㈱東急設計コンサルタント)
- 南町田プロジェクト商業施設新設工事(中央敷地)JV
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- 南町田拠点創出まちづくりプロジェクトに伴う田園都市線
- 南町田駅改良工事
(以上 設計・監理は東京急行電鉄㈱)
田園都市線南町田駅直結 約22haの駅・商業施設・都市公園の一体再開発プロジェクト
中央街区商業施設の新築工事で出た残土の量は約18万m³。多いときで1日500台ものダンプが行き交うほどでした。
この大規模な工事を円滑に進めるために、13万m²・16棟からなる現場は3エリアに分けられ、各エリアに配置した工事長や主任のリーダーシップのもと日々の工事を推進しました。
そして2019年秋、かつて約100店舗からなっていた大型商業施設は、 売り場面積・店舗数ともに倍の規模を誇る新たな商業施設として生まれ変わったのです。中央街区にあるメインの商業施設の建替えに合わせ、隣接するシネコン棟も改修。1階部分はテナント入れ替えに対応しスケルトン化。最大規模を誇るスクリーン改修等、設備面も含めてグレードアップされました。
新たなまちにふさわしい、便利で魅力的な玄関口「南町田グランベリーパーク駅」
南町田駅の改良工事では、元々1階レベルにあった駅機能を、南北自由通路の設置に合わせて2階レベルに集約。
駅務室や旅客トイレ、エスカレーター等も新設しました。駅が通常営業するなかでの工事だったため、鉄骨を組む作業等は深夜1時40分から3時30分の間で実施。電車の通行に支障をきたさぬよう、綿密な計画のもと、限られた時間内で作業を遂行しました。

鉄道土木は、駅直上ならではの制約が多いなか、線路をまたいで駅の南北を結ぶ自由通路、南町田駅の新たな玄関口となる改札部分の人工地盤、ホーム柵の設置工事を行いました。
また、南町田プロジェクトでは、新たな商業施設の建設や駅の改良工事とともに、すぐそばを流れる境川の内水氾濫対策を目的とした調整池の拡充工事も実施。既存の調整池を活かしながらの工事のため、大雨後には現場に大量の水と泥が溜まってしまう等のさまざまな困難を乗り越えて完工したものです。
地下埋没式の調整池の上部は多目的広場として整備され、このまちに集うたくさんの人がスポーツを楽しめる場になっています。