東急建設株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:寺田光宏)と、タグチ工業株式会社(本社:福岡県福岡市、社長:田口幸作)は、トンネル工事の生産性と安全性の向上、省人化に向け、ベルトコンベヤ土量管理システムを開発し、国土交通省近畿地方整備局発注の有田海南道路1号トンネル(和歌山県有田市~海南市)で試験導入を開始しました。
【開発の背景】
トンネル工事での掘削時に発生する、岩片や土砂などの岩石、いわゆる「ズリ」の搬出方法の一つとして、連続ベルトコンベヤが用いられています。しかし、ズリの搬出状況によっては、設備の損傷や作業効率の低下が発生することがあるため、ズリを連続ベルトコンベヤに供給するクラッシャーには監視員が配置されています。ズリ搬出に関する省人化や作業員の安全確保などを目的としたシステムの開発が望まれていました。またズリ搬出にダンプを使わないことによるCO2排出量の削減効果も期待できます。
【システムの概要】
本システムは、ベルトコンベヤ上のズリの量を測域センサ(LiDAR※1)で計測し、システムでの解析結果を基に、最適なクラッシャーのフィーダー振動数を自動制御することで、ズリの量に応じたベルトコンベヤへの供給量調整を行います。連続ベルトコンベヤの停止時間削減による生産性向上、クラッシャー監視員の省人化、切羽周辺の作業員の配置整理による安全性向上が期待できます。さらに、計測したズリ量のデータは指定した間隔でシステムに保存されるため、トンネル掘削の土量管理にも活用することも可能です。
※1LiDARとはLight Detection And Rangingの略で、対象物に光を照射し、その反射光を光センサでとらえ距離を測定する方法または装置のこと
【今後の展開】
本システムは今後、長距離NATMトンネル工事に適用、また将来的には短距離への適用も視野に入れております。当社は今後も、本システムの適用を積極的に進め、施工性の効率化を推進するとともに、工事現場での脱炭素にも貢献してまいります。