2025年度本格運用に向けた 「場所打ちコンクリート杭ICT施工管理システム」の現場試行を開始

- 建設現場における杭の品質確保、業務効率化の促進 -

 東急建設株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:寺田光宏、以下当社)は、建設現場の場所打ちコンクリート杭の品質確保と業務効率化に寄与する「場所打ちコンクリート杭ICT施工管理システム」(以下当システム、という)を20244月より首都圏エリアの複数の建築作業所に導入します。2025年度から当システムを標準技術として全建築作業所での運用を目指します。

 建設現場における場所打ちコンクリート杭※1の施工は、杭工事専門会社が行う作業を、当社社員が現地で複眼チェックすることで適切に品質を確保します。
 当システムは、杭工事専門会社が行う杭打設工程ごとの施工結果を、タブレット端末に入力することで、予め規定された設計値・管理値に照らし自動で適否を判定するシステムです。自社で規定した杭打設の品質管理項目に則して、杭毎の杭芯位置確認から埋め戻しまで一連の工程すべてを対象としています。一部の施工結果についてはIoTを活用し入力作業を効率化しました(図1参照)。
 これにより、即時かつ効率的な複眼チェックが可能となり、品質確保だけでなく建設現場の業務量削減に寄与します。

 1場所打ちコンクリート杭:地盤を掘削しコンクリートを打設し製造する鉄筋コンクリート造の杭

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 杭工事専門会社が行う作業のうち、打設中のコンクリート天端高さ計測(2)と孔壁測定(杭の孔の大きさと傾きが適切になっているかを確認すること)は、IoTを活用しデータを自動的に取得しています。計測されたデータがリアルタイムで遠隔地でも共有できることから、事務所や店社からのリモート管理も可能となり、当社社員がコンクリートの打設を完了するまでその場を離れることができないという状況を改善します。
 孔壁測定は、これまで印字データが紙で出力されていましたが、電子データとして出力し本システムに連携するよう改善しました。これにより施工結果の共有に時間差が生じることなく、かつ帳票作成作業が削減され大幅な業務時間短縮に寄与します(図2参照)。

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 本システムは、20244月以降に複数の建築作業所に導入し、試行工事を通して随時システムの改善を図ります。2025年度から当社の標準技術として全作業所での運用を目指しています。東急建設は、これらデジタル技術を積極的に活用し、場所打ちコンクリート杭の施工品質を確保し、工事管理業務を効率化することで、労働時間の削減に取り組んでまいります。

2コンクリート天端高さ計測について以下関連リリースをご参照ください。

【関連リリース】
杭施工におけるコンクリート打設管理装置を開発(2023年2月7日)

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