トンネル全断面点検システム「iTOREL」が"ロボット大賞"優秀賞を受賞

 東急建設株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:寺田光宏、以下当社)が開発したトンネル全断面点検システム「iTOREL:アイトーレル」1が、第10回ロボット大賞の優秀賞(社会インフラ・災害対応・消防分野)を受賞しました。
 なお、iTORELは8月に国土交通省関東地方整備局の「現場ニーズと技術シーズのマッチング」において、標準化推進技術にも指定されています。


itorel20221019.jpg第10回ロボット大賞表彰式 記念撮影

 ロボット大賞とは、我が国のロボット技術の発展やロボット活用の拡大等を促すため特に優れたロボットや部品・ソフトウェア、それらの先進的な活用や研究開発、人材育成の取組みなどを表彰する制度です。
 将来の市場創出への貢献度や期待度が高いと考えられるロボット及びロボットに関連するビジネス・社会実装、ロボット応用システム、要素技術、高度ICT基盤技術、研究開発、人材育成を表彰することにより、ロボット技術の開発と事業化を促進し、技術革新と用途拡大を加速する、社会に役立つロボットに対する国民の認知度を高め、ロボットの需要を喚起するとともに、全国から広く募ることで我が国のロボット技術の動向を把握することを目的とします。

 iTORELは、人による近接目視と打音検査の点検業務をロボット技術によって代替することを目指したシステムです。トンネルの覆工コンクリートのひび割れと浮きを自動検出する点検ユニットが搭載されており、作業時間の短縮や省力化を実現できるとともに、メンテナンスサイクルを構築するうえで重要なひび割れ、浮きなどの位置や形状を高精度に取得可能です。また、トンネルの条件によってガントリーフレーム型や高所作業車型を使い分けられる等、実用的なシステムとして評価されました。

(審査員の評価)
「インフラ作業の自動化は高度成長期に作られた多数のインフラの老朽化に伴う点検作業の増大から急務となっている。打音検査ユニットとラインセンサによる高精度ひび割れ検出システムは、実用的なものが開発されており活用の期待が大きい。また、一般道の検査には従来の検査用車両を改造して取り付けており、実用的なシステムとして期待される。」

 当社は、お客様への提供価値の1つとして掲げる「防災・減災」の取り組みの一環として、引き続き、iTORELの社会実装に努める所存です。

■第10回ロボット大賞  受賞内容
対 象:「iTOREL:アイトーレル」
受 賞:優秀賞(社会インフラ・災害対応・消防分野)
共 催:経済産業省(幹事)、一般社団法人日本機械工業連合会(幹事)
    総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省
URL: https://www.robotaward.jp/index.html(第10回ロボット大賞サイト)

※1 「iTOREL\アイ トーレル」は、東急建設株式会社の登録商標です(登録商標第6200054号)。
本システムは2014 年から 2018 年度にかけて実施された内閣府「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」の委託業務により、国立大学法人東京大学、湘南工科大学、東京理科大学、株式会社小川優機製作所、株式会社菊池製作所と共同で開発を行いました。

【関連リリース】
トンネル大国日本を支える技術が標準化へ トンネル全断面点検システム「iTOREL」関東地方整備局の標準化推進技術に指定(2022年106日)

「トンネル点検システム(iTOREL:アイトーレル)」の現場試行を実施(2022年0224日)

インフラアセットマネジメントにSIP開発技術の活用を開始~インフラ点検における新技術の実用化に向けた開発を推進~(2019年65日)

トンネル施工現場での点検システム実証実験を実施~SIPで開発中の点検システムをトンネル竣工前検査で活用~(2018 年410日)

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