グリーンインフラ実証施設において4代目となるホタル飼育成功

 東急建設株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:寺田光宏、以下当社)は、技術研究所(神奈川県相模原市)に設置したグリーンインフラ(※1)実証施設内のビオトープ(水辺の生息空間)において、今年もホタルの生息を確認しました。2019年に確認されて以降、4年連続となり、ホタルの累代飼育が成功したことになります。

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グリーンインフラ実証施設のホタル(左:1代目 右:4代目)

 当社では2018年に、自然環境が持つ機能を活用したグリーンインフラの実証実験施設を設置し、雨水を「貯める」、「使う」、「自然に還す」、生き物が「棲む」、「育つ」をキーワードに、①都市型集中豪雨対策(雨水流出抑制、浸透促進)②環境保全の技術(雨水の有効利用、水循環の促進、動植物の生息・生育環境の創出)を検証しています。
 雨水を利用した貯留水循環型ビオトープでは、水辺の指標種としてヘイケボタルを放流し、「生き物が棲む」環境が実現できているかを実証しています。水質、温度、照度、風速など育成環境を継続して計測・調査することでヘイケボタル生育のノウハウを蓄積しています。
 実証で得られた、ホタルが生息できる環境を構築し継続的に維持していくための技術を「ホタル生息環境システム」として、現在特許を出願(※2)しています。

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グリーンインフラ実証施設                     ビオトープの様子

※1:グリーンインフラ:自然環境が有する機能(防災・減災、生物多様性の保全など)を活用し、持続可能な地域づくりを推進する考え方
※2:発明の名称:ホタル生息環境システム、特許出願番号:特願2021-139437

greeninfra03.jpgグリーンインフラ実証施設概要図

 東急建設グループでは、2030年を到達点とする長期経営計画において、3つの提供価値「脱炭素」「廃棄物ゼロ」「防災・減災」を経営の軸としています。都市緑地の創出による二酸化炭素吸収源の確保や、生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR;Ecosystem-based disaster risk reduction)など、生物多様性保全への貢献は、「脱炭素」や「防災・減災」の価値提供に寄与する重要な取り組みです。
 「エコ・ファーストの約束」においても、生物多様性保全に向けた取り組みを掲げ、環境保全技術の推進等を進めております。

 今後もグリーンインフラ関連技術など生物多様性保全技術を導入・促進し、気候変動やそれらを含むSDGsなどの社会課題解決に取り組んでまいります。


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グリーンインフラ実証施設

「エコ・ファーストの約束 ~環境先進企業としての地球環境保全の取り組み~」

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