業界初※1、BIM積算(精算見積)連携の実用化へ 業務の大幅な省力化を実現
東急建設株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:寺田光宏、以下当社)は、設計BIMデータと積算システムである「東急版Tetra21」※2を連携させたプロトタイプシステム「建築BIM積算(精算見積※3)連携システム」を開発、今後システム実証・修正を経て、本年10月には、建築工事での積算と連携するBIMアプリケーションの本格運用を開始します。
この建築BIM積算(精算見積)連携では、設計BIMデータが持つ属性と、工事項目・コード等を統合しデータベース化することで積算数量を自動的に算出し、精算見積の明細を作成します。これにより積算業務の省力化はもちろん、変更時のコスト算出が容易に可能になり、精度の高い建設コストの見積を圧倒的なスピードでお客様へご提案することができます。なお、積算業務の省力化では、現状の作業(数量拾い~集計)時間が70%程度削減されます。
本システム開発は2020年9月にスタート、「建築BIMのデータ、モデル分析」、「システム開発」や「テスト運用」を経て、2022年3月にプロトタイプである連携データ作成システムが完成しました。今後、テスト運用や調整を行い、10月の本格運用へと進めます。
当社では、他社に先駆けBIMによる積算連携の実用化を果たすことで、システムの自社内利用だけではなく、他社への積算コンサルやBIMコンサルなどの展開を実施し、BIMデータ取り扱いに関しての標準構築のリーダーシップを目指します。そして、長期経営計画の「競争優位の源泉」の一つとして掲げている「デジタル技術」領域において、BIMプラットフォームの構築による建築事業のデジタルシフトを加速させてまいります。
【システム概念図】
【BIM連携の積算見積イメージ】
※1 BIMデータからの連携を見積部署が運用するワークフローの実施として 4月21日現在、当社調べ
※2 建築工事と設備工事の見積案件管理、見積書作成、実行予算作成、見積データ受け渡し、見積精査等をシームレスに運用できる建設業向けの見積積算システムを当社用にカスタマイズしたもの
※3 実施設計完了後に施工にかかる材料や数量を拾い、建設コストを算出すること