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壁面作業ロボットを大型RC構造物補修工事に適用

1999.07.05

東急建設鰍ヘ、これまでコンクリート壁面の描画や塗装用に開発し現場に適用してきた「壁画ロボット」に新たにRC構造物の外壁洗浄が可能なシステムを付加し、「壁面作業ロボット」として火力発電所の石炭サイロ外壁補修工事に適用して効果を上げている。


【適用の背景】

当社では、沖縄県にある電源開発鰍フ石川石炭火力発電所において、経年変化による汚れやカビが付着した4棟の石炭サイロの補修工事に、今回はじめて壁面作業ロボットによる無足場化工法を導入した。これは、足場の長期設置による工法に比べて、組立の際の手間や墜落災害の危険性を回避し、安全性・工程・経済性・環境面で優位性があるとの判断によるもので、壁面作業の無人化を可能にするため、当社独自の技術として実績のある壁画ロボットに新たなシステムを塔載し適用した。


【概要】

本工事は、石炭サイロ(高さ47.5m)のコンクリート壁面を洗浄するもので、作業は2台の壁面作業ロボットを円筒形のサイロの屋上からそれぞれ反対方向に吊り下げ、双方同時に行なっていった。今回のロボットによる作業面積は屋外階段などの突出部を除く約18,000uで、これは総作業面積の約80%にあたる。

適用にあたっては、
□ 発電所送電線が発生する電磁波のロボットへの影響を事前確認
□ 石炭サイロの屋根上で、沖縄特有の強風に耐え、不測の事態でも屋根の上面を破損させないためのロボット用屋上吊り台車の開発
□ 作業中のロボットに働く壁面との反力を考慮した洗浄機構の開発、および石炭サイロの曲率に合ったロボットの改良
□ 安全・警報システムの開発
などの問題解決と新規装置の開発を行った。

特に、サイロの屋根保護には重点を置き、反力アームを装着した2組の屋上吊り台車を屋根外周両端に配置することで、互いに反対側ロボットの反力体となりながら屋根荷重を低減する施工システムを考案した。
適用の結果、自動化施工による無足場化が実現したため、従来の足場による施工と比較して、足場材ならびに運搬コストや省力化によるトータルコストの低減が図れた。また、ロボットによる均一で無駄のない施工が可能となり、人力に比べ格段の品質向上につながった。さらに、足場材を大幅削減することでの資源消費の抑制、運搬時の排ガス抑制、高圧洗浄による洗浄水使用量の抑制など環境負荷低減にも寄与することができた。


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洗浄作業中
左側:未洗浄 右側:洗浄済


【施工能力】

18.5日/棟、平均250u/日(平均)
(雨および10分平均で10m/s以上の強風等による作業中止日、全休日を除く実作業日の実績)


【適用の効果】

大型壁面の無足場化施工としての自動化を実現した結果、
○ 高所作業の軽減により作業時の安全性が格段に向上
○ 高圧洗浄システムの採用による均一な施工と省資源化
○ ロボット操作を簡略化したため現地オペレータによる施工が可能
○ 足場材の大幅削減によるコストダウン、環境負荷低減
などのメリットが確認できた。
本工事においては、トータルコストで従来工法と比較して大幅な低減が図れた。


【今後の展開】

東急建設では、構造物の重圧感を周囲に与えず、人々の目を楽しませるというニーズに応えるため、壁画作業ロボットを開発して実施工を行ってきた。今回、RC構造物の洗浄機能を付加したことで、ますます大型構造物壁面への適用範囲が拡大した。
今後は、他の石炭サイロの他、煙突、石油タンクやダムなど幅広いリニューアル市場に展開していく予定である。

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【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画部広報担当 下原
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp

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