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水を活かし、潤いのある水環境を創出−アクアトラップ

1999.04.26

東急建設株式会社、タキロン株式会社、株式会社明治ゴム化成、三菱商事プラスチック株式会社の4社は、このたび共同で高い空隙率と耐圧強度を有するプラスチック製充填体を開発しました。このプラスチック製充填体の商品名は「アクアトラップ」。浸透施設の中詰め材や、地下貯水槽としては大規模な雨水調整池から戸建住宅の雨水貯留槽まで、幅広い用途に利用できます。今後、本製品の積極的な用途開発や営業展開を図っていく予定です。


【キーワード】

■鉛直方向の許容圧縮応力が30tf/u(294kN/u)と、既存のプラスチック製貯留材としては最高強度
■砕石の約3倍、95%の高い空隙率のため、コンパクトな貯水空間の構築が可能
■アクアトラップの1ユニットは2.6kgと軽量なため、組立ての省力化が可能
■天候に左右されず、人力による容易で迅速な施工ができるためトータルコストを低減
■充填体内に配管・ポンプなどの機器を設置できるスペースが確保できるため、多様なシステムに対応
■十分な耐圧強度により、上部の土地を駐車場や公園としても有効活用
■素材のPP(ポリプロピレン)は燃やしても有害物質を生成せず、さらに再生材料を使用しており環境に配慮


【開発の背景】

近年、都市化・宅地化の著しい河川流域において、洪水流出量の増大等に対し治水の安全性の向上や雨水の有効利用を目的とした水循環改善のため、流域内に貯留・浸透施設を設置する事例が増えてきています。土地の制約上、地下にローコストでコンパクトな貯留空間を簡易かつ迅速に構築できる手法の開発が必要とされたため、軽量なプラスチック製充填体による雨水の貯留・浸透システムに着眼し開発を行ってまいりました。


【開発の経緯】

現在、プラスチック製貯留材・充填体としては2商品が市場に流通していますが、本市場に先鞭をつけたのは東急建設により用途開発されたハニカムブロック(H.3〜H.8)です。アクアトラップは、このハニカムブロックの短所であった通水性・運搬効率・生産効率を改善して、製品のコストダウンを図ったものです。平成8年10月に東急建設と明治ゴム化成は,先ず共同開発をスタートさせ、その後販売会社として三菱商事プラスチック、また、同じコンセプトの基に開発を進めていたタキロンを含めた4社が、共同で『アクアトラップ』を開発いたしました。


【アクアトラップとは】

『アクアトラップ』はリサイクル材を使用したポリプロピレン樹脂製で、枠体,脚,平板(底板・天板・側板として使用),H駒(水平方向へのユニット連結)という4つの部材からなり、本体と脚13本を組み立てた本体ユニットは、幅50cm×長さ50cm×高さ27cmで、空隙率95%を有しています。1ユニットの重量は約2.6kgと軽量であるため、人力により上下左右に積層して容易に所定の貯留空間を構築することができ、工期を短縮することができるため、RC構造物にくらべトータルコストの低減化が図れます。

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本体ユニット+天板
組立例(縦四段積)


【充填材の特徴】

■高い強度:鉛直方向の許容圧縮応力が30tf/u(294kN/u)で既存のプラスチック製貯留材としては最大
■95%以上の空隙率:槽全体としての空隙率は95〜97%で砕石貯留の約3倍。他のプラスチック製貯留材に比べてトップクラス
■多様なニーズや設計に対応する部材形状:本体部材形状は大きな空隙を有し、上下左右の配管が比較的容易に行え、ポンプなどの機器を付加できるため、維持管理面を考慮した設計が可能です
■リサイクル、環境に配慮した素材:材料は再生PP(ポリプロピレン)使用しています。また、素材のPPは燃やしても有害物質を生成しません


【アクアトラップを用いた工法の特徴】

■土地の有効活用:地下に貯留・浸透槽を設置するため、上部の土地を有効に活用できます
■優れた経済性:容易で迅速な施工ができるためトータルコストを低減することができます
■施工の省力化:アクアトラップの1ユニットは2.6kgと軽く、特殊な施工機械は不要で、軽微な人力施工です


【適用条件】

■土質条件によっては、土留工法との併用が必要です
■地下水位が高い場合、浮力対策が必要です

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駐車場の地下を利用したアクアトラップシステム


【今後の展開】

アクアトラップの販売・普及については、ハニカムブロックの顧客やグループ企業からの設計検討などの依頼があり、これを期に初年度として年間1万uを目標に本格的な営業活動を開始します。 また、嵩上げ用軽量盛土材や透水性舗装の路盤材としての用途開発も行う予定です。


【本件に関する問い合わせ先】

 
東急建設株式会社
経営企画部広報担当 下原
E-mail:webmaster@tokyu-cnst.co.jp

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