廃棄物を再利用した『壁面アート』を工事現場に展示

捨てられるはずの廃石膏ボードが、街を彩るアートに。奥沢駅北側の工事現場で始まった、廃棄物再利用の壁面アート展示を紹介します。「ただの仕切り」だった仮囲いを、地域とつながる表現の場へ。環境と街に優しい、新しい現場のあり方を提案します。
廃棄物を再利用した『壁面アート』を工事現場に展示
目次

環境への配慮と地域への貢献を両立させる試みとして、工事現場から発生する石膏ボードなどを活用した壁面アートを制作し、施工中の「(仮称)奥沢駅北側隣接地計画」の仮囲いに展示しました。

「建設現場の廃棄物ってそのまま捨てられているの?」「工事中の仮囲いって殺風景だなぁ」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。工事現場は、完成する建物だけでなく、工事の途中にもさまざまな風景や素材が生まれる場所です。当社では、そうした現場で日々発生する建設廃棄物や仮囲いのあり方を、あらためて見つめ直してきました。その試みの一つが、環境への配慮と地域への貢献を両立させる取り組みとして、工事現場から発生する石膏ボードなどを活用した壁面アートの制作です。今回はこの壁面アートを施工中の「(仮称)奥沢駅北側隣接地計画」の仮囲いに展示しました。この記事では、取り組みの内容とねらいを、できるだけ分かりやすくご紹介します。



■工事現場の仮囲いに展示した「廃棄物を再利用した壁面アート」とは?

当社が今回取り組んだのは、廃棄物を「捨てるもの」として扱うのではなく、別の価値を生み出す素材として活用する試みです。具体的には、当社の工事現場から排出される廃石膏ボードなどを作品づくりに取り入れ、立体感のある壁面アートとして仕上げました。廃棄物というと、どうしても「環境負荷」や「処理の大変さ」に意識が向きがちです。一方で、適切に分別し、素材としての特性を理解したうえで活用できれば、資源を循環させる選択肢が広がります。

 また、展示場所として選んだのは工事現場の仮囲いです。仮囲いは工事期間中の安全確保に欠かせない設備ですが、街の中では「ただの仕切り」として見られやすく、圧迫感を与えてしまうこともあります。そこで当社は、仮囲いを景観の一部として地域の方々に楽しんでいただける場に変え、工事中であっても街とのつながりをつくりたいと考えました。環境への配慮と、地域に開かれた現場づくりを同時に目指した取り組みが、今回の壁面アート展示です。

■取り組みの概要|「(仮称)奥沢駅北側隣接地計画」での展示内容

今回の展示は、当社が施工中の「(仮称)奥沢駅北側隣接地計画」において、工事現場を囲う仮囲いに壁面アートを設置したものです。仮囲いは、工事エリアと歩行者動線を明確に分け、第三者災害を防ぐための重要な設備であり、工事期間中はどうしても街の中に"壁"が生まれます。一方で、その"壁"が長期間続くと、通行される方にとっては無機質に感じられたり、工事現場に対して距離を感じたりする要因にもなり得ます。

 そこで当社は、仮囲いを単なる仕切りとして設置するだけではなく、地域の景観の一部として活用することを考えました。工事中であっても、通行される方が思わず目を向け、少しでも前向きな気持ちになれるような表現ができないか。その答えの一つとして、壁面アートの展示を企画しています。

展示した作品は、奥沢エリアにゆかりのある街並みや文化をイメージしてデザインされた立体作品で、近くを通る方に奥沢の魅力を感じていただくことも意図しています。工事現場は、どうしても「でき上がるまで中が見えない場所」になりがちです。しかし、仮囲いの外側に表現が生まれることで、現場が地域と緩やかにつながり、工事期間を「ただ我慢する時間」ではなく、街の変化を前向きに受け止めるきっかけにできると考えています。

また、本取り組みには環境面の目的もあります。工事によって発生する建設廃棄物は、適正処理が求められる一方で、資源として再利用できる可能性も持っています。今回の展示は、建設廃棄物の新たな活用方法を提案し、環境問題の解決に少しでも貢献することを狙いとしています。安全確保のための設備である仮囲いを活用し、環境配慮と地域への開かれ方を両立させた点が、本取り組みの特徴です。

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■制作パートナー株式会社WALLTECHと「Tokyo GreenTech Challenge」

今回の壁面アートは、スタートアップ企業の株式会社WALLTECHが制作しています。同社の製品は、廃棄物を活用して立体感のある作品を生み出している点が特徴です。今回も、当社の建設現場から排出される廃石膏ボードに加え、廃ガラスやジュエリーくずなどを材料に取り入れ、街の中で目を引く壁面アートとして仕上げました。

またWALLTECHは、東京都が支援し運営するスタートアップ企業支援制度「Tokyo GreenTech Challenge」に採択されています。本取り組みも、その活用例として位置付けられています。当社としては、外部パートナーの発想や技術と連携することで、建設廃棄物の活用の幅を広げ、環境配慮をより身近に感じていただける形で発信していきたいと考えています。

■目指した効果|環境意識の向上と、地域の景観・イメージへの貢献

今回の壁面アート展示で当社が目指したのは、建設廃棄物の再利用を「知識として理解してもらう」だけでなく、街の中で目に触れる体験として届けることです。環境配慮という言葉は耳にする機会が増えていますが、日常の中で実感しにくい面もあります。そこで、工事現場から出た廃石膏ボードなどがアートとして姿を変えた様子を見ていただくことで、資源を無駄にしない考え方を身近に感じるきっかけになればと考えました。

もう一つの狙いは、地域の景観への配慮です。工事現場の仮囲いは安全確保のために欠かせませんが、長期間続くと圧迫感が出たり、工事に対する印象が硬くなったりすることがあります。そこで当社は、仮囲いを景観の一部として捉え直し、通行される方が楽しめる要素を加えることで、工事期間中でも街との距離を縮めたいと考えました。今回の作品は「奥沢の街並みとカルチャー」をイメージしており、地域の魅力を感じていただける点も特徴です。

工事はどうしても生活の近くで行われるため、地域の皆さまにご理解をいただきながら進めることが大切です。当社としては、環境への配慮と地域への心配りを両立し、工事現場が「ただの作業の場所」ではなく、街に溶け込む存在となることを目指しています。今回の壁面アートは、そのための一つの取り組みです。

■まとめ

工事に伴って発生する建設廃棄物は、適正に処理するだけでなく、再利用によって資源として生かす視点も重要です。当社は今回、工事現場から排出される廃石膏ボードなどを活用した壁面アートを制作し、「(仮称)奥沢駅北側隣接地計画」の仮囲いに展示しました。仮囲いを景観の一部として捉え、通行される方に楽しんでいただける場をつくることで、工事期間中の印象をやわらげるとともに、アートを通じて環境意識を高めていただく機会につなげたいと考えています。

当社は今後も、建設廃棄物の有効活用をはじめとした環境配慮技術の開発・普及に取り組み、持続可能な社会の実現を目指してまいります。現場で生まれる課題に丁寧に向き合いながら、周辺地域への心配りも忘れず、より良いまちづくりに貢献できるよう進めていきます。

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