【令和7年度補正予算】建物用途別│建物の新築・改修工事で活用できる補助金まとめ

令和7年度(2025年度)補正予算における建物の建築に活用可能な補助金を紹介します
【令和7年度補正予算】建物用途別│建物の新築・改修工事で活用できる補助金まとめ
目次

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※記事内容は、記事更新日時点の情報です。最新の情報は、必ず省庁や自治体の公式 HP をご確認ください。

 

令和7年12月16日、令和7年度補正予算が成立しました。
本補正予算では、建物の新築・改修工事に活用できる補助事業についても予算が計上されており、今後、各補助金の公募が順次実施される予定です。
この記事では、令和7年度補正予算に盛り込まれた補助金のうち、建物の新築・改修工事を検討する際に活用できる主な制度について、建物用途別に概要やポイントを解説します。

工場・物流施設の建設時に活用できる補助金

ここでは、主に工場・物流施設の建設時に活用できる補助金として、次の 3 つの補助金を解説します。

1.中堅等大規模成長投資補助金

2.中小企業成長加速化補助金

3.なりわい再建支援事業

1.中堅等大規模成長投資補助金

「中堅等大規模成長投資補助金」は、地域の雇用を支える中堅・中小企業が、 足元の人手不足等の課題に対応し、成長していくことを目指して行う 大規模投資を促進する制度です。
本制度は、工場や物流施設などの新設・増築等に活用可能です。
令和 8 年 1 月 9 日時点で4次公募まで終了しており、 次回公募は令和8年春頃に予定しています。
また、新規公募分からは投資下限額が変更となり、 従来の10億円から20億円に引き上げます。 なお、「100億宣言企業」については、投資下限額を15億円とします。
100億宣言企業とは、自ら、「売上高100億円」という野心的な目標を目指し、実現に向けた取り組みを行うことを宣言した中小企業等を指します。

主な申請要件

1.投資額20億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費分)

※100億宣言企業は投資額15億円以上

2.賃上げ要件(補助事業の終了後3年間の対象事業に関わる従業員等1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が5.0%以上(100億宣言企業は4.5%以上))

※持続的な賃上げを実現するため、補助金の申請時に掲げた賃上げ目標を達成できなかった場合、未達成率に応じて補助金の返還を求める(天災など事業者の責めに帰さない理由がある場合を除く。事業者名は公表しない)

 

補助金上限額・補助率・主な対象経費

補助上限額 50億円
補助率 1/3以内
主な対象経費 建物費(拠点新設・増築等※)、機械装置費(器具・備品費含む)、 ソフトウェア費、外注費、専門家経費
※本社機能の一部移転・新設を含む

 

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出展:中小企業成長加速化補助金、中堅等大規模成長投資補助金 リーフレット

リーフレット掲載ページ:中小企業庁 支援策チラシ一覧

 

2.中小企業成長加速化補助金

「中小企業成長加速化補助金」は、売上高 100 億円超を目指して、大胆な投資を進めようとする中小企業の取り組みを支援する制度です。
本制度は、工場や物流施設などの新設・増築等に活用可能です。
令和 8 年 1 月 9 日時点で1次公募まで終了しており、2 次公募は令和 8 年 2 月 24 日から令和 8 年 3 月 26 日までの期間を予定しています。

主な申請要件

1.「 100 億宣言」を行っていること

2.投資額 1 億円以上(専門家経費・外注費を除く補助対象経費分)

3.賃上げ要件(補助事業の終了後 3 年間の従業員 1 人当たり給与支給総額の年平均上昇率が、 4.5 %以上)を満たすこと

 

「100 億宣言」とは、中小企業等が自ら、「売上高100億円」という野心的な目標を目指し、実現に向けた取り組みを行う宣言をすることです。

出典:100億企業成長ポータル

補助上限額・補助率・主な対象経費

補助上限額 5億円
補助率 1/2
主な対象経費 建物費、機械装置等費、ソフトウェア費、外注費、専門家経費

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出典:中小企業成長加速化補助金、中堅等大規模成長投資補助金 リーフレット

リーフレット掲載ページ:中小企業庁 支援策チラシ一覧

3.なりわい再建支援事業

「なりわい再建支援事業」は、令和 6 年能登半島地震および令和 6 年 9 月 21 日から 23 日にかけて石川県能登地方を中心に発生した記録的な大雨災害により被害を受けた、石川県内の一部市町を対象に、中小企業等が行う施設の復旧等を支援する制度です。
倒壊や浸水などの被害を受けた工場や店舗の建て替え、改修工事などに活用できます。
これまで令和6年度補正予算に基づき通年で複数回の公募を行っており、今後についても、令和 7 年度補正予算に基づき実施する予定です。

主な申請要件

石川県、富山県、福井県、新潟県に所在する、令和6年能登半島地震等※の被害を受けた中小企業等に該当すること

※石川県においては令和6年奥能登豪雨で被害を受けた6市町(七尾市、輪島市、 珠洲市、志賀町、穴水町、能登町)の中小企業等も補助対象となります。

補助上限額・補助率・補助対象経費

補助上限額 石川県内の事業者:15億円(一部5億円まで定額補助)
富山県・福井県・新潟県内の事業者:3億円(一部1億円まで定額補助)
補助率 中小企業等:3/4以内、一部定額補助
中堅企業等:1/2以内、一部定額補助
主な対象経費 工場・店舗などの施設、生産機械などの設備の復旧費用等

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出典:経済産業省 経済産業省関係令和7年度補正予算の事業概要(PR資料)

掲載ページ:経済産業省 令和7年度補正予算の概要

オフィスビル・ホテル・学校の建設時に活用できる補助金

ここでは、主にオフィスビル・ホテル・学校の建設時に活用できる補助金として、次の3つの補助金を解説します。

1.ZEB普及促進に向けた省エネルギー建築物支援事業

2.ライフサイクルカーボン削減型の先導的な新築ZEB支援事業

3.ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業

4.防災拠点や避難施設となる公共施設への再生可能エネルギー設備等導入支援

1.建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業のうち、ZEB普及促進に向けた省エネルギー建築物支援事業(二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金)

「ZEB普及促進に向けた省エネルギー建築物支援事業」は、オフィスビルやホテル、学校などの業務用建築物を対象に、高効率な空調・照明設備等の導入や省CO₂改修に向けた可能調査等を支援する制度です。
本事業の補助対象経費はZEBの水準を満たすために必要な費用(設備費、工事費および事務費等)であり、ZEBに関連しない費用は補助対象外となるためご留意ください。
補助率は、対象建築物が「事務所等」に該当するか「事務所等以外」に該当するか、また新築か既存建築物かによって異なります。
「事務所等以外」に該当する建築物(ホテル、学校等)の場合、より高い補助率が適用される可能性があります。

「事務所等」と「事務所等以外」の定義は、次のとおりです。

 ●事務所等:事務所、官公署等

 ●事務所等以外:ホテル、病院、物品販売業を営む店舗、学校、飲食店、集会所等

なお、現行制度における公募は令和 8 年 1 月 9 日時点ですべて終了しており、次回の公募スケジュールは未定です。

主な申請要請

1.ZEBの基準を満たすと共に、計量区分ごとにエネルギーの計量・計測を行い、データを収集・分析・評価できるエネルギー管理体制を整備すること

2.需要側設備等を通信・制御する機器を導入すること

3.新築建築物については再エネ設備を導入すること

4.EBリーディング・オーナーへの登録を行うこと

5.ZEBプランナーが関与する事業であること 等

補助上限額・補助率・主な対象経費

補助上限額 延べ面積に応じて上限3~5億円
補助率 2/3~1/6
主な対象経費 ZEB化事業を行うために必要な建築物省エネ法第33条の2に基づく第三者評価機関による認証を受けるために必要な費用、設備費、工事費及び事務費等

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出典:環境省 建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業(令和7年度補正予算資料)

資料掲載ページ:環境省 令和7年度補正予算(案)の概要(令和7年11月)

2.建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業のうち、ライフサイクルカーボン削減型の先導的な新築ZEB支援事業(二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金)

「ライフサイクルカーボン削減型の先導的な新築ZEB支援事業」は、ライフサイクルカーボンを算定し、ZEB化につながる省CO2設備を導入する事業を支援する制度です。
ライフサイクルカーボンとは、建築物の構成部材の調達や設備の製造から解体に至るまでのライフサイクル全体において発生する温室効果ガスを指します。
本事業の補助対象経費はZEBの水準を満たすために必要な費用(設備費、工事費および事務費等)であり、ZEBに関連しない費用は補助対象外となるためご留意ください。
また、補助率は、対象建築物が「事務所等」に該当するか「事務所等以外」に該当するかによって異なります。

「事務所等以外」に該当する建築物(ホテル、学校等)の場合、より高い補助率が適用される可能性があります。

「事務所等」と「事務所等以外」の定義は、次のとおりです。

 ●事務所等:事務所、官公署等

 ●事務所等以外:ホテル、病院、物品販売業を営む店舗、学校、飲食店、集会所等

なお、現行制度における公募は令和 8 年 1 月 9 日時点では、公募スケジュールは未定です。

主な申請要件

1.ライフサイクルカーボンを算定すること

2.ZEB Oriented基準以上の省エネルギー性能を満たすこと

3.エネルギー管理体制を整備すること 等

補助上限額・補助率・補助対象経費

補助上限額 5億円
補助率 22~51%
主な対象経費 ZEB化に資するシステム・設備機器の導入に伴う費用 等

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出典:環境省 建築物等のZEB化・省CO2化普及加速事業(令和7年度補正予算資料)

資料掲載ページ:環境省 令和7年度補正予算(案)の概要(令和7年11月)

3.ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業(民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業)

「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」は、初期費用ゼロでの自家消費型太陽光発電・蓄電池の導入支援等を行う制度です。
ストレージパリティとは、太陽光発電設備の導入に際して、蓄電池を導入しないよりも蓄電池を導入した方が経済的メリットがある状態のことを指します。
オフィスビルや店舗、病院、学校、工場、倉庫などを含む業務用施設・産業用施設・集合住宅・戸建住宅への自家消費型の太陽光発電設備および蓄電池(車載型蓄電池を含む)の導入支援を行います。

なお、現行制度における公募は令和 8 年 1 月 9 日時点ですべて終了しており、次回の公募スケジュールは未定です。

主な申請要件

1.蓄電池もしくは、車載型蓄電池の導入は必須

2.太陽光発電の発電電力を系統に逆潮流しないものに限る(ただし、戸建住宅は逆潮流可)

補助上限額・補助率・補助対象経費

補助上限額 定額補助
補助率 1/3
主な対象経費 工事費、設備費、業務費、事務費

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出典:一般財団法人環境イノベーション情報機構 【公募のお知らせ】令和6年度(補正予算)および令和7年度予算二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業)ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業の公募について

出典:環境省 民間企業等による再エネの導入及び地域共生加速化事業(令和7年度補正予算資料)

資料掲載ページ:環境省 令和7年度補正予算(案)の概要(令和7年11月)

4.防災拠点や避難施設となる公共施設への再生可能エネルギー設備等導入支援

「防災拠点や避難施設となる公共施設への再生可能エネルギー設備等導入支援」は、災害・停電時に公共施設等へエネルギー供給が可能な自立分散型エネルギー設備等の導入を支援する制度です。
なお、現行制度における公募は令和 8 年 1 月 9 日時点ですべて終了しており、次回の公募スケジュールは未定です。
ただし、環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官グループ地域脱炭素事業推進課によると、例年、補正予算による公募の時期は 1 月下旬から 2 月上旬、新年度当初の公募は 4 月上旬に実施しているとしています。

主な申請要件

蓄電池としてEVを導入する場合は、通信・制御機器、充放電設備または充電設備とセットで外部給電可能なEVに蓄電容量の1/2×4万円/kWhを補助

補助上限額・補助率・補助対象経費

補助上限額
補助率 都道府県・指定都市:1/3、市区町村(太陽光発電又はCGS):1/2
市区町村(地中熱、バイオマス熱等)および離島:2/3
主な対象経費 再生可能エネルギー設備、熱利用設備、コジェネレーションシステム(CGS)およびそれらの附帯設備(蓄電池、充放電設備、自営線、熱導管等)並びに省CO2設備(高機能換気設備、省エネ型浄化槽含む)等を導入する費用

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出典:環境省 防災拠点や避難施設となる公共施設への再エネ設備等導入支援(令和7年度補正予算資料)

資料掲載ページ:環境省 令和7年度補正予算(案)の概要(令和7年11月)

まとめ

この記事では、令和 7 年度補正予算に盛り込まれた補助金のうち、建物や再エネ設備に活用できる主な制度について概要やポイントを解説しました。
建物の新設や改修工事、再エネ設備の導入は、高額な費用がかかるケースがありますが、補助金を活用することでコストを抑えて実施することができます。

今後の公募情報や制度内容を確認のうえ、自社の計画に合った補助金の活用をご検討ください。