特徴
本構法は、新たに開発をした以下の技術を用いて中高層木造建築を実現します。
①「GIUA」
鋼棒を接着させないアンボンド部分を設けた接合構法で、従来のGIRで生じる木材割裂を抑制し、鋼棒の伸縮でエネルギーを吸収します。工場で柱・梁の木材端部に施工し、現場では高力ボルトで簡単に組み立てられるため、省力化が図れます。
②「シアリング・コッター耐力壁」、「ローリング・コッター耐力壁」
鉄骨枠柱間にLVLやCLTパネルを並べ、L型鋼材(コッター)で接続した耐力壁です。地震時にパネルがスライド・回転し、コッターが変形して地震エネルギーを吸収します。木質パネルを損傷させず、優れた変形性能とエネルギー吸収性能を持ち、せん断耐力はコッターの数量で調整できます。
③「炭素繊維によるせん断補強」
ラーメン架構の木梁端部やスリーブ付き継手を炭素繊維板・シートで補強し、木材の曲げ強度向上とせん断割裂防止を図ります。梁せいの45%までのスリーブ開口設置が可能で、炭素繊維補強の耐火性能と長期安全性も確認済みです。
-

GIUAの概要 -

架構イメージ(1方向ラーメン架構)
-

架構イメージ(1方向ラーメン架構) -

架構の要素技術(2方向ラーメン架構)
システムの適用
事務所、商業施設、共同住宅、教育施設、宿泊施設、病院など
実績
上記案件への適用を検討中
このようなお悩みを持っている方に最適な技術です
- 木造中高層建物を建てたい
- 建設時に排出されるCO2量を削減したい
その他補足事項
本構法を用いて作成したモデルプランで一般財団法人日本建築センターの構造評定を取得しています。
なお、本構法は当社が参画した、株式会社市浦ハウジング&プランニングを代表とする「P&UA(Panel & Unbonded Anchor)構法共同技術開発グループ(※1)」による開発成果となります。
(※1)技術開発者:㈱市浦ハウジング&プランニング、㈱織本構造設計、東急建設㈱、戸田建設㈱、東レ建設㈱、西松建設㈱、㈱長谷工コーポレーション、三井住友建設㈱
共同研究者:京都大学 五十田教授、近畿大学 松本准教授、広島県立総合技術研究所林業技術センター
協力者 :アルファ工業㈱、内田技建、㈱ウッドワン、エイコー㈱、㈱河本組、桜設計集団、㈱中東、藤田K林産技術士事務所、銘建工業㈱ (以上、五十音順)
