生物多様性簡易評価システム「BSET」

建築物の設計案における生物多様性簡易評価システム「BSET」

基本的な考え方

BSETは「HEP(ハビタット評価手続き)」の概念を応用した評価システムで、建築物および敷地内を対象とし、屋上緑化や壁面緑化、敷地内の植栽やビオトープの設置による生態系保全効果等を定量的に評価するシミュレーション・ツールとして、設計段階での提案に役立てられています。

BSETでは建築物の緑化計画について、対象を「水辺」「樹木」「GCP(草地等の地被植物)」に分け、それぞれの生態学的な特性(「水草があるか」「実のなる植物か」「都市に生息する生き物に利用されるか」等)を「質」(HSI)として数値化し、これに面積を掛け合わせることで各対象の評価(HU)を行います。さらに、この評価にBSET独自の「重み(「場合により、同じ1㎡でも水辺は樹木より〇倍の評価とする」等)」を掛けたのち、それぞれを配した場合の敷地内の緑化プランの総合評価を行います。
BSETでは、質の評価(HSI)の精度の決め手となる充実したデータベースを構築(植栽については519種類)しており、例えば、同じ植栽配置でもアオキをアオダモに変えると総合評価がどのように変わるかということまで評価できます。