木造・木質建築を支える仲間たち TEAM MOC+
信念と情熱を胸に秘め、日々活動するモクタスのメンバーを紹介します。
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常務執行役員
渡辺 光俊
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都市開発支店 建築部
山口 隆太
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設計統括部 建築設計第二部
山上 宏明
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都市開発支店 鉄道営業部
佐藤 千虎
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技術研究所 建築基盤技術研究部
古垣内 靖
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都市開発支店 鉄道建築部
鈴木 健司
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建築事業本部 建築設計第三部
成富 悠夏
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東日本建築支店 営業部
山崎 悟史
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技術研究所 構工法グループ
石川 直輝
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関西支店 建築部
山泉 光
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建築事業本部 構造設計部
島川 孝志
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九州支店 営業部
福山 康弘
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技術研究所 振動・音響グループ
堀尾 貞治
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九州支店 建築部
浅木 一樹
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建築事業本部 建築設計第三部
安原 賢司
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東日本建築支店 営業部
藤原 義久
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取締役専務執行役員
増田 知也
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建築事業本部 建築設計第三部
大野 芳俊
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建築事業本部 木造推進部
安井 元
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土木事業本部
遠藤 修
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技術研究所 所長
井上 諭
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東日本建築支店 営業部
河合宏樹
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建築事業本部 建築設計第三部
大橋 佳子
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首都圏建築支店 第二建築部
松本 政明
常務執行役員
渡辺 光俊
モクタスが切り拓いた新時代
東急建設の新たな地平
私が木造推進部を所管するようになった4年前、建築に木を使うことが企業の社会的責任に直結する時代が必ず来ると確信していました。当社はそうした潮流をいち早く捉えて「モクタスブランド」を立ち上げ、中大規模木造・木質建築への取り組みを本格的にスタートさせていました。そこで建築事業本部内に木造推進部を新設し、ゼネコンとして木造建築に本気で向き合う体制を整えたのです。
当時は「木造はコストが合わない」という固定観念が根強く、提案をしても採用には至らないケースが多々ありました。しかし、脱炭素や環境配慮への社会的関心が高まっていくなか、この4年間で市場は大きく変化しています。デベロッパーや発注者の意識は確実に進化し、木を使った提案への期待が着実に広がっています。最初は木に対する知識を持たなかったお客様とも、共に調べ、共に考え、伴走しながら実績を積み上げてきました。時代の変化を敏感に読み取り、自らを柔軟に変化させ続ける。この姿勢こそが、私たち東急建設の成長の源泉だと実感しています。今後も、木造・木質建築の可能性をさらに切り拓いていきます。
木造・木質化の提案力を育てる
次世代への架け橋
市場における木造・木質建築への期待は日を追うごとに高まっています。しかし、発注者の多くは具体的な知識や経験を十分に持っているわけではありません。その不安を乗り越え、未来を切り拓くのは、私たちの提案力にほかなりません。
物流施設などの分野では、私たちは地元雇用まで見据えたトータルな提案を行い、コンサルティング領域にまで踏み込める専門性を確立しました。一方、中大規模木造建築においては、こうした高い専門性を備えた設計者はまだ限られているのが現実です。このままでは社会の期待に応えきれない。その危機感が私たちの推進力となっています。
単なる木材利用ではなく、木の特性を理解し、適材適所で活用する。コスト、耐久性、施工性、安全性を見極めて提案し、発注者に「木でやりたい」と思わせる。そのために社内人材の育成と、外部パートナーとの連携。その両輪で設計力を底上げしていきます。
最近では「木造をやりたくて東急建設を志望した」という学生たちの声も届くようになりました。彼らの想いに応え、未来を担うフィールドを築く。それが、いま私たちに課せられた責任だと感じています。
魅せるのではなく、感じさせる
木心地のよい都市を創る
ゼネコン各社が自社ビルによる木造・木質モデル建築を打ち出していく中で、私たちはコマーシャルベースで成立する実用的な木造・木質建築に挑んできました。例えば、渋谷・宇田川町に竣工した「TQ渋谷宇田川町」は平面混構造の耐火建築物ですが、空間として木造範囲を設定し、木造の柱・梁材の仕上げも木現わしとしています。外観で木を魅せるだけでなく、ビルの利用者に木を感じさせる、空間に温かみと香りを宿す設計を実施しました。都市の中心にあっても、木は確かに人の心に温もりをもたらす。そう実感できた手応えある仕事でした。
こうした小さな成果の積み重ねがやがてよりスケールの大きなプロジェクトに実を結ぶと信じています。現在進行中の渋谷駅周辺の大規模開発でもビル利用者が肌で木を感じられる空間づくりを提案したいと考えています。都市にこそ木の持つ繊細な価値を届ける。渋谷という大きな舞台でその可能性をしっかりと証明したいと強く願っています。東急建設としての環境意識や技術力を象徴的に表現するモクタスのモデル建築が実現できれば、私たちの取り組みは次のフェーズに進めると確信しています。
モクタスからフォレストへ
都市と森林をつなぐ挑戦
私たち東急建設は、都市圏の再開発、交通拠点整備、インフラ整備など、都市型プロジェクトにおいて確かな実績を築き上げてきました。都市に求められるスピード、耐久性、デザイン性を兼ね備えた建築。これが私たちのコア事業であり、誇りでもあります。しかし今、脱炭素、循環型社会、ウェルビーイングといった新たな社会課題に、都市型ゼネコンである私たちも真剣に応えなければならない時代が訪れています。だからこそ「都市で木を生かす」ことに、私たちは本気で取り組み始めました。都市型ゼネコンの知見と、木造・木質化への挑戦が交差することで、東急建設らしい新しい都市づくりを切り拓いていきたいと思います。
こうした流れの中で、モクタスキューブやフォレストアクションといった新たな取り組みも、コア事業と密接に連動しながら進化しています。都市で木を感じ、現場で木を使い、森林を育てて未来へつなぐ。そんな総合的なアクションこそ、東急建設にふさわしい次の挑戦です。私たちだからこそ、できることがある。その信念を胸にこれからも社会に、そして未来に、確かな価値を届け続けます。

都市開発支店 建築部
山口 隆太
廃材に見えた古材が蘇る
想いを重ねる建築の現場から
とある小さな村で半焼した古民家がありました。その古材を用いて創業精神に触れる研修施設として再生する工事に参画しました。早々に、意匠設計と構造設計による古材の3Dスキャンを用いた架構の検討が行われました。それを形にするのは、地元の大工と木造経験の豊富な施工担当です。極力、元の位置に古材を戻すことにこだわり、ねじれに苦戦しながらも継手の加工や矩勾配の小屋組の建前、田舎家の煙抜きの最上部までを組み上げました。廃材のように見えていた古材たちは次々に板として開かれ、床の間や座板、上り框などに生まれ変わり、再び日の目を見ることとなりました。この様子を見て、造り手としてお客様の想いを形にできるだけでなく、使い手も素材のやさしさや時の経過を味わうことができる、木造建築は温かみだけではなく、手間をかけるからこそ得られる豊かさがあると気づきました。

設計統括部 建築設計第二部
山上 宏明
木を「選ばれる構造」に 中高層建築に広がる木の可能性
木促法の改正、CO2排出量削減、二酸化炭素固定量増加への取組みなどの後押しを受けて中高層建築物の木造・木質化の取組みが増えていますが、近年、純粋に木を使用したという事例だけでなく、効果的に活用されている事例が増えているように感じます。木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造にはそれぞれの良さがあり、私はそれらの長所を活かした建物づくりが目指すべき姿ではないかと思っています。木造・木質化が環境配慮アピールという側面だけでなく、中高層建築物の構造形式の一選択肢として受け入れられるように、一つでも多く、木造・木質化の実績を積み重ねるべく日々の業務に取り組みたいと思います。

都市開発支店 鉄道営業部
佐藤 千虎
地域と技術革新が育むこれからの木造建築
建築物の木造・木質化が盛んになる中、私自身の担当案件でも「県産木材」による地産地消の取り組みを建物に取り入れたことがあります。「地域とのつながりを感じられる建築物になった」とお客様が喜ばれていたのが大変印象的でした。材としての木材の良さや、温かみがあり調和のとれた空間は木造・木質建築の醍醐味です。さらに身近な材料を用いることは、利用者に親近感を与える付加価値になると感じています。一方でCLTや耐火部材といった新たな木材の活用も進んでいます。大空間の確保や耐候性の向上など、木造関連技術は日進月歩です。伝統を受け継ぎながらも革新を続ける木造建築をこれからも力強く推進していきます。

技術研究所 建築基盤技術研究部
古垣内 靖
木の特性を生かした 新たな技術で木質化を
建築物の木造・木質化が盛んになる中、私自身の担当案件でも「県産木材」による地産地消の取り組みを建物に取り入れたことがあります。「地域とのつながりを感じられる建築物になった」とお客様が喜ばれていたのが大変印象的でした。材としての木材の良さや、温かみがあり調和のとれた空間は木造・木質建築の醍醐味です。さらに身近な材料を用いることは、利用者に親近感を与える付加価値になると感じています。一方でCLTや耐火部材といった新たな木材の活用も進んでいます。大空間の確保や耐候性の向上など、木造関連技術は日進月歩です。伝統を受け継ぎながらも革新を続ける木造建築をこれからも力強く推進していきます。

都市開発支店 鉄道建築部
鈴木 健司
新入社員のようなフレッシュな気持ちで木造建築と向き合う
私は鉄道建築部に所属していますが、近年駅に木を使用する機会が増えてきていると感じます。少し前に東急池上線の戸越銀座駅のホーム上家工事を担当しました。元々木造スレート屋根の駅だったのですが、壁から屋根にかけて一体となった木造上家へ変貌しました。内側は木をそのまま見せているため温かみのある駅となっています。 また現在は東急田園都市線駒沢大学駅のリニューアル工事を行っていますが、その一環で駅とつながる木構造の建物も施工しています。この建物は柱・梁・床に木を採用し、新しい技術も取り入れたため工事中には多くの見学者が来られました。駅はその地域のシンボルですので木ならではの味わいや温もりがあると地域の方に愛され続けるのではないかと思いつつ工事を進めています。

建築事業本部 建築設計第三部
成富 悠夏
奈良の古寺から学ぶ木造建築の新たな価値
私が木造建築に興味を持ったのは大学時代を奈良で過ごした頃からです。歴史的な寺社仏閣に囲まれた環境で過ごす中で何百年もの間大切に扱われ、現在もなお使われ続けている木材の耐久性、木の香りや手触りの良さから伝わる心地よい温もりに魅力を感じています。近年、中規模木造建築の建設が日本各地で盛んに行われていますが、過密化する都市にこそ人の心に安らぎを与える木造建築が必要だと考えています。 現在、当社初の耐火木造とRCの混構造の物件の設計・工事監理を担当しています。法的観点や施工的な納まりなど日々学ぶことばかりですが、当社のVISIONを体現した環境建築となるよう、これからも精一杯取り組んでまいります。

東日本建築支店 営業部
山崎 悟史
木造建築の魅力を多くの方々に伝えたい
現在木造建築工事に携わっていますが、建築現場に足を運ぶたびに木質空間に心地よさを感じることができます。触れてみると温もりがあり、安心感を覚えます。日本では昔から木造住宅が多く身近なインテリアでも木質を使用されるなど、慣れ親しまれた素材であることに疑う余地はありません。 また木にはCO2を固定する特性があり、カーボンニュートラル実現要素の一つとしても注目されています。技術向上により高層、大規模建築へ提案可能となった昨今、改めて施主様、利用者様に木材の魅力が伝わることで、採用場面が増え、社会的にも意義が感じられるようになります。私自身がより理解を深めることで魅力を伝えていければと思います。

技術研究所 構工法グループ
石川 直輝
人と同じ生き物だからこそ木材を応援したくなる
今までRC造やS造で建設していた建物を木造で建てようとすれば、それらと同等の耐火性能を要求されます。私は木造防耐火の開発を担当しています。開発は火事を再現した柱や梁の加熱実験を実施し、耐火性能を確認します。1千℃近く高温となる耐火炉の中でバーナーの火炎に晒される試験体に対して「頑張れ」と応援する気持ちで観察しています。今後も防耐火部材の開発を通して中大規模木造建築の推進に貢献していきたいと考えています。

関西支店 建築部
山泉 光
オフィス建築に木造を取り入れて感じたこと
木材の暖かさや温もりは、何物にも代えがたい特徴ではないでしょうか。今回、初めてオフィスビルの一角に木造を取り入れたことにより、改めて実感しました。ちょっとしたくつろげる木質空間が心の癒しになるような気がします。デリケートで扱いづらい素材ではありますが、木材が様々な建築物に用いられ、他の素材と融合した時に新たな真価が生まれる。我々は今後、そのような建築物の価値を創造できる組織であるべきだと考えています。

建築事業本部 構造設計部
島川 孝志
新入社員のようなフレッシュな気持ちで木造建築と向き合う
一般的な木造建築は、RC造やS造と構造設計手法が異なるだけでなく、理論にとらわれない経験値が占める割合が大きいと感じています。モクタスが目指す中大規模木造建築は、一般的な木造建築の経験とRC造やS造の理論の両者が必要であり、かつ未知の領域に挑戦するための新技術も必要です。入社から25年以上RC造やS造の構造設計に携わってきましたが、私にとって中大規模木造建築への取り組みは、始まったばかりです。

九州支店 営業部
福山 康弘
木の「温もり」と「癒し」を感じられる空間提供を目指して
お客様から木造に関するご相談を受ける機会が増えてきました。オフィス、商業施設、ホテル並びに福祉施設など、用途は多岐にわたります。環境負荷の低減に大きく寄与することが、要因のひとつと考えられますが、私は木の持つ温もりと癒しが再認識されていると感じています。技術が進化し、木造建築の持続可能性が高まりました。お客様の想いに寄り添いながら、木の温もりと癒しに包まれた新たな空間づくりに営業マンとして最大限取り組んでいきます。

技術研究所 振動・音響グループ
堀尾 貞治
木造建築のための遮音技術の開発を通じて
私は、木造建築物の遮音技術の開発に取り組んでいます。既に製品としてリリースできたものもありますが、まだまだ現在進行形の研究・開発分野です。最大の課題は、「RC造やS造に劣らない遮音性能(音環境)の実現」です。一般的には重い材料ほど高い遮音性能が得られるため、「軽さが長所の木造」にとっては相反する難題なのですが、その長所を活かした技術となるよう、今後も目標に取り組んでいきたいと考えています。

ウッドデザイン賞への応募を通じて
社会への良いアピールの機会だと思い、2020年には、これまで開発してきました木造向け開発技術の成果の一つとして、高遮音床システム(SQサイレンス50)をウッドデザイン賞へ応募することにしました。ウッドデザイン賞は、木の良さや価値を再発見させる製品や取組に対する林野庁補助事業の顕彰制度です。応募の際には、数多くの環境配慮性や社会貢献性に関する回答が求められたことで、これまでの活動の意義を再確認する良い機会になりました。

九州支店 建築部
浅木 一樹
ゼネコンとしての実績と木造実績の融合・共創に向けて
木造建築物・木質化推進は、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を実現する為の選択肢の1つであり、今後更に注目を集めると思われます。当社はVISON2030で「脱炭素」への取り組みを掲げています。その実現の一翼を担う可能性のある木造建築 物・木質化のノウハウを蓄積する為には、東急建設として更なる経験が必要です。ゼネコンとして培ってきた実績と木造推進部が培ってきた木造実績とを融合させ、共創しながら取り組んでいかなければならないと強く感じています。

木造新庁舎の開庁を迎えて
「緑にいきづく関所の里」に木造の新庁舎が完成し、先日開庁式が行われました。当社としてもこのような中規模の木造建築物の経験も少なく、手探り状態からのスタートでした。試行錯誤の結果何とか完成しましたが、竣工後、木特有の様々な課題も発生しています。完成した建物の中にいると杉・桧の香り、木質感が相まって心が和みます。これが「木のぬくもり」なのかと実感する建物となりました。このような建物の建設に携わる事が出来た事に技術員一同、関係者の皆様に感謝いたします。

建築事業本部 建築設計第三部
安原 賢司
素材の多様性と向き合う木造建築は人の建築
木材をはじめとする自然素材は、ひとつひとつに個性があるため、設計する上でどのように性能を確保するか検討する必要があります。RC造やS造、新建材は、性能が既に担保されていますが、自然素材である木材は、材料の性質から捉えなおす必要があります。そのため、中規模木造の設計は、数値だけではなく、素材の多様性と向き合う設計であり、それはあたかも、人との付き合いのように、面倒くさく、また面白い点だと思っています。

心地よい建築を
東急建設に入社して以来、木造4階事務所の試設計に関わってきました。「木造で建てる」という社会的意義だけでなく、使い勝手がよく、いかに心地よい建築を実現できるか試行錯誤しました。中規模木造に求められる耐火性能や遮音性能を確保するために、最新の技術を用いるだけではなく、日本の伝統建築にヒントを得ながら、内部と外部の連続性を図り、自然通風や、自然採光を促すなど、これからの時代に必要な建築空間を提案しました。

東日本建築支店 営業部
藤原 義久
木造・木質建築を当社の「武器」にしましょう!
昨年度まで札幌支店にて営業マンとして業務しましたが、北海道内においても木造・木質建築はクローズアップされ、具体的な案件にも取り組みました。木材として地域産材を使用できれば、材料の地産地消が叶う建物となります。環境配慮との相乗効果でブランド力も高まることから発注者も魅力を感じており、今後ますます需要は高まるのではないでしょうか。首都圏においても注目度は同様です。挑戦し、実績を積み重ね、木造・木質建築を東急建設の「武器」にしたいと考えています。

取締役専務執行役員
増田 知也
やがて建築に木を使うことが企業価値向上に資することになる。
環境面の取り組みを強化していない企業は、取り引きすらできないという未来がすぐそこまで来ていると感じます。ヨーロッパの動きを見ていますと、サプライチェーンの中に入れないということもありえます。例えば、これから工事が始まる「(仮称)銀座五丁目プロジェクト新築工事」の施主である特定目的会社の本体は、英国の資産管理会社です。当社のホームページをご覧になり、環境施策に賛同していただけたようで、ZEBを利用した環境に寄与する建物の設計に出資をしていただきます。これからの建物は、国内資本だけで建つわけではありません。海外から資本が入ってくる中で、脱炭素やSDGsなどの取り組みが選ばれるための条件になってきたことを肌で感じました。日本企業にとって「環境面の取り組みを評価して選ぶ」という優先順位はまだまだ低く、「コストありき」が現実なのかもしれません。しかし、外資のように環境面の取り組みを要求してくる資本が現れつつあります。今後はそうした潮流に従って日本企業も方向転換してくるでしょう。建築に木を使うこと。やがて、それ自体が企業価値向上に資することになると考えています。
モクタスのモデル建築を渋谷で実現したい。
木造・木質建築の提案がゼネコン各社から出されていますが、そのほとんどは自社ビルです。現時点では、木を集中的に使用すればするほど予算がかかり、コマーシャルベースに乗らないのです。当社では、木とコンクリートと鉄をミックスすることによってコマーシャルベースに乗る木造・木質モデルを建築したいと考えています。モクタスブランドの象徴となるモデル建築です。
モクタスは、「木心地のよい都市を創る。」というビジョンを掲げています。その名の通り、都市に木の心地よさを足していくことがモクタスの目標です。木が内装材で隠れてしまったら、その空間を使う人に木の心地よさが伝わりません。目に見えるところに木があり、木の香りがする、木の心地よさが感じられる建物こそがモクタスです。先日、当社が施工して竣工したばかりの木造・木質化オフィスを視察しましたが、木の香りの中で働いているということが実感できる仕上がりでした。モクタスが目指しているそうした世界観を体験していただくためにもモデル建築は必要です。私個人としては、やはり渋谷で実現したいですね。当社は東急グループのゼネコンですから。
木造推進部は、市場黎明期のテンポラリー組織。
木造推進部は有期のテンポラリー組織だと考えています。木造・木質建築は業界の中ではニューメニューとして位置づけられ、情報が日に日に変わっていきます。森林サイクルの状況も同様に変わっていきます。第一に鮮度の高い最新情報を入手すること、第二に必要な技術を明確にして、その要求を技術研究所や営業統括に提供すること。それが木造推進部の担う重要な役割ですね。その先は推進部ではなくなっていくでしょう。全国各地の営業に木造・木質建築に関する知識を持つ人間を配置して、営業もしくは技術開発していくことになると考えています。木造・木質建築は、やがてコンクリートや鉄と同じ感覚で取り組まれていくことになるでしょう。幸いにして、当社には木造建築事業部があったことにより、木造・木質建築の分野では他社よりも少しだけ進んでいました。ゼネコンの多くは木造メーカーとの協業により事業を推進しています。知見自体はゼネコンにはなく、木造メーカーにあるものを借りているイメージですね。そうした知見を持っていることは当社の強みです。それを活かして、木造推進部には、事業スピードを加速してほしいと思います。

建築事業本部 建築設計第三部
大野 芳俊
木造ルネサンスが起こっている
木材は耐火・耐久性の開発が進み、大規模建築物も建設できる最先端な建設材料となりました。鉄やコンクリートに代わり、木材で中大規模ビルを建てる木造ルネサンスが起きています。木材は樹木として成長するときCO2を吸収し、O2を排出させC(カーボン)を固定する脱炭素な材料です。カーボン『ゼロ』を実現するためにも、国内の森林資源を活用するためにも、中大規模木造建築への取り組みを推進していきたいと考えています。また、日本人の文化的アイデンティティには、木に温もりと安らぎを感じる心が根強くあり、建築物の木造化はますます需要の高まる技術だと考え、取組を強化していきます。

脱炭素社会の実現へ向け 木造化・木質化を加速
改正木促法が令和3年6月11日に成立し、公共建築物だけでなく民間建築物の木造化・木質化推進の法的整備が行われました。名称も「脱炭素社会の現実に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」となり、脱炭素と木造化・木質化への取り組みが合わさって加速し始めています。最近の取組案件としては、事務所ビルのガラスカーテンウォールに面して木柱を並べる、お客様の理解も得やすい木造化・木質化を行った外観デザインを、ZEB化と合わせて複数の案件で提案しています。また、コンクリート造や鉄骨造と木造との混構造による中高層建築物の提案や、オープンな技術のみを使用した耐火4階建て純木造事務所ビルの試設計など、木造化・木質化を積極的に行っています。

建築事業本部 木造推進部
安井 元
生きた材料、木材と共に暮らす
木は自らの力で成長した材料です。その木から、1本の角材に製材される無垢材、ひき板や小角材を集成接着した集成材、製材過程で発生する細かいウッドチップも様々な建設資材として使用されています。もちろん建設資材以外にも使用されています。木を使うことを自然破壊と思う方もいるかもしれませんが、木は伐採されてからも形を変え、人の暮らしと共に生きています。そして、伐採後の森林再生に向けて計画的な植樹活動を行い、持続的に循環させることが木と人が生き続けるために必要だと思います。

木の空間は無限大。
私は木材を使用している空間が好きです。木材の香りや木材に触れた時の温もり、視覚的な優しさを感じます。そんな空間は木心地が良く、深呼吸したくなる空間でリラックス効果があるといわれています。また、樹種は沢山あり、それぞれに香り、硬さ、手触り、温もり、色が異なり、組み合わせは無限大だと思います。このような空間を提供していきたいと思います。

土木事業本部
遠藤 修
人間は自然に帰ろうとしている。
当社は、2020年4月にSBT(Science Based Targets)認定を取得して、環境負荷低減のための活動をさらに推進すると宣言しました。木造建築は、その中で重要な位置を占めています。また、これまでは、RCの密閉空間を是としていましたが、昨今のコロナ禍により、今後は自然の中に建築するオフィスが現れるかもしれません。これは、東京一極集中に対する警笛です。そうした意味でも、建築の木造化、木質化が改めて見直されると考えています。

建築技術の新たな地平を見据えて。
構造や材料、音響など、これまで培われてきたベーシックな技術を応用して、時代に呼応した新技術を生み出していく。それが技術研究所のミッションです。現時点では、中規模木造建築をターゲットとして、新しい構造、耐火、遮音という研究テーマに取り組んでいますが、未来を見つめて混構造や木造による中高層建築が求められると判断されれば、新たな地平を切り拓くべく全力で取り組んでいきます。社会実装については、現場と協働しますが、技術戦略のロードマップは、技研で毎年更新しています。

技術研究所 所長
井上 諭
着実に成果を生み出す開発マネジメントを。
どんな分野でもそうですが、研究開発には終わりがありません。探究すればするほど、乗り越えるべき新たなハードルが出現します。そんな未知の領域に挑戦心を抱くことができるのも研究者の大事な資質のひとつですが、その反面、技術探究の迷路から抜け出せなくなる危険性もあるのです。我々には「木心地のよい都市を創る。」という使命があります。その使命を必ず果たすべく、多くの関係者を巻き込みながら、ニーズにマッチする開発成果の創出に努めています。

ニーズを先取りする研究者集団でありたい。
木造建築を求める声が大きくなっていますが、研究者たちとの議論でよく話すのは、「お客さまのニーズは、具体的にイメージできていない可能性がある」ということ。求められていることを先取りして形にすることで、初めてお客さまのお役に立てるのです。そのためには、研究開発に注ぐ情熱はもちろんのこと、世の中の動きをつぶさに捉えるアンテナを、研究者ひとりひとりが張り巡らせることが重要です。研究所にこもりきりになるのではなく、オープンマインドに富んだ研究者集団でありたいと考えています。

東日本建築支店 営業部
河合 宏樹
多様化、複雑化する木の建築ニーズに対応する。
木造建築ニーズがさらに高まっていると感じています。未来のために、地域のために、そして環境のために。そう考えるお客さまが増えていることの現れでしょう。国の施策にも動きがあります。中高層木造建築物や混構造建築物(木とS・RC)の増加、建物の木質化。建築の多様化・複雑化に伴う知識や技術力が試される時代になっています。ゼネコンとしての総合力を活かし、お客さまにとっての真価はなにかを追求することが私の使命だと思っています。
お客さまと仲間たち、それぞれの想いをつなぐ。
私がゼネコンの営業職を選んだ理由は、建築がもたらす感動を、お客さまの傍らで共有させていただけるからです。地球環境や未来の子どもたちのことを想って木造を選ばれるお客さまのために汗をかき、知恵を絞り出すのが私の喜びです。さらには、建物を利用される皆さまにも笑顔で過ごしていただきたい。モクタスの責任は重大です。木造50年時代へと更なる真価を遂げ、お客さまの想いと仲間たちの想いをつなぐ。「モクタスに頼んで良かったよ」と仰っていただくために、日々研鑽を重ねていきます。

建築事業本部 建築設計第三部
大橋 佳子
新・木造建築時代はセンスが問われる時代。
海外の木造先進国に続き、日本でも木造建築を見直す動きが活発になっています。しかし、そういった国々と日本の木造建築事情で大きく違う点のひとつが法規制。環境も歴史も異なるので当然ですが、私たち設計者にとっては乗り越えなければならないハードルです。法で定められた基準をクリアしながら、木造のよさである木の温もりを感じていただけるデザインを実現する。新しい木造建築時代は、設計者としてのセンスが問われる時代だと思います。
環境にも人にもやさしい木造建築を。
地球環境への配慮という側面がズームアップされることが多い木造建築ですが、人にもとても優しいんです。私が設計させていただいた木造の有料老人ホームでは、入居されている方が転倒してしまったときの怪我が明らかに少なくなったという嬉しいお言葉をいただいています。日本が直面している高齢化社会という課題に対するポジティブな解答が木造建築だと思います。明るい未来のために、これからも努力を重ねていきたいですね。

首都圏建築支店 第二建築部
松本 政明
木造建築のDNAをこの時代に花開かせる。
ゼネコンの施工担当者としてさまざまな現場を経験してきましたが、新しい木造建築時代を迎えて思うことは、そもそも我が国では鉄筋コンクリート建築よりも木造建築の歴史のほうが長いということ。日本の大地に根付く木を活かした建築は我々が長年慣れ親しんできたものなのです。当然、要求される建築性能は昔に比べて高度になっていますから、施工には新たな知識や技術が求められます。古き良きものを新たに花開かせる挑戦に胸踊らせています。

受け継がれた伝統美を世界に発信したい。
新たな時代の木造建築は、欧米諸国が先行しているようです。彼らの事例に学びながらも、日本ならではの伝統的な木造建築の美しさを追求したいと考えています。武道場や寺社、仏閣など、日本の木造建築は文化と密接に結びついたものです。幸いにも、私たちにはゼネコンならではの総合力と、多くの施工実績があります。蓄積された知見を活かして木造新時代の一翼を担い、受け継がれた伝統美を世界に発信していきたいと思います。

