FOR BETTER ARCHITECTURES

[建築的意義]

公共建築物等木材利用促進法の
施行を受け、建築物の木造化・木質化は加速。
木造の建築的側面のメリットについて
紹介します。

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POINT 01

日本の美意識を
表出する木造建築

自然を抽象化した意匠のセンスや匠の技を駆使した「部分」の集積が「建築物(全体)」をなす。明治期に建築という概念が持ち込まれる前の日本には、そんな成熟したものづくりがありました。木組の伝統を礎とした日本の現代建築が世界から注目されている背景には、かつての独創的な発想と表現への称賛が大きく関係しているのではないでしょうか。「もののあはれ」「無常」「陰翳礼讃」など、日本の美意識には超越的な姿勢を認めることができます。木造建築は、日本的美学をもっとも表現できる可能性を秘めています。

POINT 02

木造建築物の
高い基本性能

モクタスをはじめとした木造建築業界では、木造建築物を設計するための情報整備、人材育成を積極的に進めており、今後さらに基本性能を向上した木造・木質建築が登場することは想像に難くありません。また、主要構造部の防耐火にかかる工法としては木材を石膏ボードなどで被覆するメンブレン型が一般的ですが、この工法では室内や屋外から木が見えず、木造ならではのよさを感じにくいものとなる傾向があります。モクタスは、木を現しで見せることのできる燃え止まり型木質耐火構造部材の技術開発を推進しています。

POINT 03

内に秘めたる
コストパフォーマンス

木造建築は、設計上の配慮を怠らなければ、他の構造よりもコストを抑制できる可能性を大いに秘めています。木造に適した規模で検討し、地域で調達できる木材の状況を把握することで材料費を低減できるのです。総重量がRC造等より軽い木造は、基礎工事費も抑制しやすく、他構造で杭基礎が必要となる規模であっても、木造ならそれを用いずに済む可能性があります。また、法定耐用年数の短い木造建築は、減価償却費が計上しやすく、キャッシュフローが有利になるというメリットもあります。(木造22年、RC造47年)

POINT 04

再生時のコスト面、
環境面も優位性が高い

わが国では、2042年に高齢化率のピークを迎え、65歳以上の高齢者人口が約3935万人に達すると予測されています。今後、国の助成事業などにも後押しされ、ピークに向けて高齢者住宅や施設が供給過剰になった場合、建物のリノベーションや取り壊しが求められます。当初の用途とは違う建物に改修する必要がある場合、木造はRC造に比べ工事費が安価になります。また、取り壊す場合も同様に、コスト面、環境面で大きな優位性があります。
※高齢化予測は内閣府ホームページより