女性職人として建設業界に貢献する
1980年生まれで、一児の母。父の手伝いではじめたこの仕事が、いつの間にか本業になり、
いまでは現場の職長を務めるまでに成長。
女性として、力仕事でも男性に負けないよう日々現場で努力をつづけています。

question.01
建設業界に入ったきっかけ
親方として会社を経営していた父から「運転手が辞めてしまった」という話を聞き、現場の運転手として手伝うようになったのがきっかけです。それまでは介護関係の仕事に就いていたので、まさか自分が建設業界に関わる日がくるとは思っていなかったですね。
短期間のつもりでしたが、紆余曲折あって自分も現場に出るように。いまでは、現場の職長として職人をまとめる立場になりました。細かいところまでしっかりと段取りし、小さなミスもない現場を目指しています。


question.02
左官工事(土間工)ってどんな仕事?
現在は17階建てのマンションの基礎工事中です。
マンションは、リビングやお風呂、玄関と、いくつかのスペースに分かれていますが、その「形」をつくっていくのがコンクリート。私たちの仕事は、大工さんがつくった枠にコンクリートを流し込み、そのコンクリートをきれいに均していく作業が主となります。
コンクリートには小さな石が入っており、そのまま放置しておくと凹凸が出てしまうので、金鏝(かなごて)という道具で削って平らに仕上げます。

question.03
建設業界を目指す若者へ
建物が好きな人にはとても楽しい仕事なのではないでしょうか。
以前は、建物がどうつくられていくのか、正直まったく興味がなかったんです。でもこの仕事をはじめて、いろんな職種の方の手で、様々な方法で建物を完成させていく様子を面白く、楽しいと感じるようになりました。街中に建設現場があると気になりますし、自分の家もどんな構造なんだろうと興味を持って見るようになりました。
仕事自体は難しいですが、頑張る価値のあるものだと思います。


question.04
左官工事(土間工)の楽しさ、
やりがいは?
現場の職人さんって、怖い方が多いのでは?と思っていましたが、実際に話すとものすごくいい方ばかりなんです。仕事をはじめたばかりの頃は、みなさん親切になんでも教えてくれたり、材料が重くて運ぶのに時間がかかっていても嫌な顔ひとつせずに待っていてくれたり。どこの現場でも、楽しく気さくに仕事ができるのは本当に楽しいです。
今日の現場はどんな人に会えるだろうと、そういう楽しみがありますよ。

question.05
仕事の大変さは?
基本的には男の人がメインの現場なので、力仕事になるとどうしても思うようにいかない場面があります。みなさん優しいので、難しい作業や力仕事は「代わりにやるよ」と声を掛けてくださるのですが、それでは自分の成長が見込めなくなってしまう。成長の機会を十分に活かしながら、頼りなさや不安を与えないように、そして信頼を得られるように意識して仕事をしています。
仕事の速さや正確さ、仕上げの美しさで、周りからの評価を上げていけられたらいいなとも思いますね。

question.06
一日の仕事の流れ
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07:30
現場入り
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08:30
朝礼
段取りなどを確認します
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09:00
コンクリートの打設スタート
均しの仕事が来るまでは待機
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11:00
階段や踊り場の均し作業
待機中に細かい作業があれば現場へ向かいます
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12:00
お昼休憩
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14:00
均し作業スタート
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17:00
作業終了
片付け後、順次帰宅します

question.07
休日の過ごし方
休日は、子どもと過ごすようにしています。もともと車の運転が好きなので、上は岩手から下は大阪まで、連休があれば旅行に行っています。仕事でかなり疲れている時もありますが、子どもといる時にはそういう姿を見せず、平日なかなか遊んであげられない分、楽しく過ごします。







